最近、レンガ調の外壁の家に出会いました。
補修工事の依頼を受けたのですが、補修が必要なのはこのレンガ調の外壁以外の部分でした。

こうしたレンガ造りの家というものに憧れを抱く方も少なくないのではないでしょうか？
歴史的建造物でよく目にしますし、とてもおしゃれなイメージがあります。
ただ、コストがかかりそうだとか、メンテナンス方法は？などなど、わからないことも多いと思います。
レンガ調の外壁と言っても、本物のレンガか、レンガ調のタイルなのか、レンガ調のサイディングなのか・・・で、メンテナンスの時期も方法も変わってきます。
それぞれについて見ていきたいと思います。

1.「レンガ」と「レンガ調」は違う？

普段目にする「レンガ」のような外壁を持つ家は、だいたい「レンガ調」のサイディングやタイルであることが多いと思います。
本物のレンガを使った外壁は、まず施工できる業者が少ないのと、施工価格が高いこともあり、日本ではなかなか普及していないのではないでしょうか。

レンガは日本の屋根に使われる和瓦と同様に、数十年長持ちします。ですが、必ずしもメンテナンスフリーではありません。瓦屋根にもメンテナンスが必要なのと同じです。
一方で「レンガ調」の外壁を可能にするのが「レンガ調サイディングボード」と「レンガ調タイル」です。
本物のレンガを使うよりも安く手軽に施工できます。

2.「レンガ調」とは？

レンガ調サイディングボード

「レンガ調サイディングボード」とは、レンガの模様のついた窯業系サイディングボードのことです。
サイディングボードなので、外壁全体をレンガ調にしたい場合も、一部だけをレンガ調にしたい場合も、自由にデザインできます。さらにコストもかかりません。
ただし、あくまでも窯業系サイディングボードなので、本物のレンガのような質感は期待できませんし、色あせやチョーキングなどの劣化症状が出てきます。

レンガ調タイル

3.メンテナンス方法は違うの？

本物のレンガ

外壁に使うレンガは、粘土に泥や砂を加え、型に入れて乾燥したものと素焼したものがあります。
日本瓦と同じく劣化しにくく機能性に優れており、塗り替えの必要がないので、50年以上もメンテナンスフリーと言われています。

一方でこの頑丈な外壁さゆえに、リフォームがとても困難になります。
また、施工の難易度も高く対応できる業者が少ないので、レンガが割れてしまったりモルタルに問題が出てきた場合、補修に時間がかかったり、コストが高くなってしまうというデメリットがあります。

レンガ調サイディングボード

その他にもチョーキング現象や色あせ、ひび割れといった劣化症状が起きてくるので、定期的に塗装を行う、コーキングのメンテナンスを行うといったことが必要です。

レンガ調タイル

4.まとめ

レンガには本物と、レンガ調のボードとタイルというものがあります。
いずれも一長一短ですので、家を建てたりリフォームする際には、信頼のおける業者さんとしっかり相談しながら話を進めるのが良いかと思います。
工期が長くてもメンテナンス期間が長いほうが良いのか、将来リフォームしやすい方が良いのかなどなど、やはりプロの意見を聞くと見えてくるものもあると思います。
何かお困りのことがあれば是非ご相談くださいね。

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