粘土瓦には釉薬瓦(ゆうやくがわら)と
無釉薬瓦(むゆうやくがわら)の二つの種類があります。
【釉薬瓦】
粘土を成形後に液体のしみ込みを防ぐガラス質の釉薬を塗布して作られたもので、色やツヤに
変化を付けられます。
食器などの陶器と同じ要領で作られているので陶器瓦とも呼ばれます。
耐水性に優れ、色あせもしにくく非常に耐久性に優れています。
【無釉瓦】
その名の通り、釉薬を使用していない瓦のことで、いぶし瓦、煉込瓦、素焼瓦、窯変瓦などの種類があります。
よく使用されるのが、いぶし瓦と素焼瓦で、いぶし瓦は社寺、お城などの屋根に使用され、
素焼瓦は、ヨーロッパなどの港町など洋風建築でよく見かけます。
いぶし瓦は焼き上げた後に、窯の中でいぶすことにより表面に炭素膜を施した味のある黒から銀の色味が
特徴的な瓦です。
経年劣化によって、炭素膜が剥がれてくると、色や耐水性も落ちてくるので、
その際は補修が必要になってきます。